お笑いの分析・考察(by やましたゆうと)

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【お笑い】『天才はあきらめた』山里亮太 著の書評

天才はあきらめた (朝日文庫)
 この本は、南海キャンディーズ山里亮太さんが若い頃に書いた『天才になりたい』改訂版である。
内容は、山里さんが芸人として売れるまでの半生を描いた自伝である。この本は、何よりも読後感が良い。
月並みだが「ああ、現在女優と結婚して、芸能人として成功している人でも辛い時期があり、それを乗り越えているんだ。」と思わされる。
大学の寮での熱い仲間と触れ合った経験や、前の相方、それからしずちゃんとのエピソードなど、読んでいて心に来る場面が多い。
「モテたい」「天才になりたい」誰しも思春期を過ごすあたりからこのような感覚を覚える人は多いだろう。
日本テレビ系列の番組『たりないふたり』では、オードリーの若林さんとタッグを組み「芸人でありながらも非社交的」というどこか「たりない」と言われる部分を吐露している。
『天才はあきらめた』というタイトルだが、頑張ってもうまくいかないという人が多い中、現在の成功を手にしているというのはやはり天才なのだろう。
心の葛藤を乗り越えて、現在活躍している人の言葉はやはり刺さる。

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