こちらは、「ヤホー漫才」でお馴染みのナイツ塙さんの本である。この本では、他の芸人の人とはまた違った、M-1グランプリで優勝できなかった思いや今一歩、大流行とはならないナイツ塙さん自身の思いが書かれた本である。
M-1グランプリでは今や審査員となった現役の漫才師による解説であり、見応えがある。
内容の流れとしては、漫才王国大阪の分析、お笑いの技術についての分析、自分自身についての分析、非関西芸人の分析、今後に向けてといった流れだ。
売れている漫才師はやはり深くかつ多くのことを考えていることがわかるし、また、この本も“お笑い分析”の面白さがわかる。
この本は、お笑いを目指す後輩に道を示してくれているし、また芸人を目指さない人にも、お笑い好きなら面白く読める。
「M-1は100メートル走」と表現された、お笑いの技術の章も、なるほどと思うことばかりである。
人気も実力もあるこの塙さんだからこそ書けるこの著書であり、読後感が爽快である。
一読をぜひおススメします。