お笑いの分析・考察(by やましたゆうと)

お笑いの技術考。事務所無所属。お問合わせ:yamashitayuto.octopus@gmail.com

【お笑い】司会者になりたいなら、吉本以外の事務所のエースを狙うべき

こんにちは。

今日は、お笑い芸人で司会者をやっている人がどの事務所に所属しているのかを考えていこうと思います。

現在、お笑い芸人をやっている人のうち、一部の人達が司会者のポジションについています。

時代の移り変わりを考えると、ネタが面白い芸人の人でも、プレイヤーとして芸人を続けるよりも、司会者としての立場になった芸人の人の方が、安定的に稼げるのではないでしょうか。

そこで、今日は司会者をしている芸人について考えようと思います。

お笑い芸人の所属事務所で圧倒的に大きいの吉本興業でしょう。

しかしながら、経営学的な視点から言うと、一般的にどの企業にも何かしらの他の企業には負けない強みがあります。

そのように考えるとき、吉本以外の事務所には、各事務所ならではの強みがあるはずと言えます。

そこで、現在の芸人でどのような人が司会者をしているのかを考えてみると、

タモリ
明石家さんま
上田晋也
内村光良
浜田雅功
所ジョージ
有吉弘行
設楽統
加藤浩次
今田耕司

とあるサイトから、このようなランキングが出てきました。

この人達はいわゆる大御所と言われる芸人の人達ですが、他には、

オードリー
博多華丸大吉
サンドウィッチマン
おぎやはぎ
爆笑問題
千鳥
ビートたけし
ネプチューン
とんねるず

といった人達が挙げられます。

この中で、やはり多くを占めるのは吉本興業所属の芸人ですが、

意外に吉本でない事務所に所属していて、司会をしている人が多くいる

という点に気づけるのではないかと思います。

くりーむしちゅーナチュラルエイトですし、有吉弘行太田プロですし、タモリ田辺エージェンシーですし、所ジョージは個人事務所ですし、オードリーはケイダッシュステージですし、ウッチャンナンチャンマセキ芸能社ですし、ネプチューンはワタナベエンターテイメントですし、おぎやはぎ人力舎ですし、ビートたけしは個人事務所です。

こうして見ていくと、それぞれの事務所で、司会者をするエースの芸人がいるとも考えられます。

吉本興業ですと、明石家さんまダウンタウン今田耕司といった大御所で上が詰まっており、その下の世代にもたくさん芸人がいますが、他の事務所だと、エースの次を狙うのが狙いやすいのではないでしょうか。

このような考えから、芸人として司会者になりたいのなら吉本以外の事務所を狙うべしと言えると思います。

読んで頂きありがとうございました。

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参考:芸人司会者ランキングhttps://ranking.goo.ne.jp/column/5954/ranking/52016/

 

 

他の芸人など、お笑いについて総合的に分析したもの↓

 

【お笑い】オードリーオールナイトニッポンイン東京ドームの感想

今さらながら、オードリーの東京ドームライブと現在の若林さんについて感想を書いておく。


ラジオという、密室で数人でコソコソ話しているようなことを、実は数万人も聴いているということが可視化された東京ドームライブ。あえてこう呼んでみるが、陰湿人間の代表である若林さんを中心とした陰湿なリトルトゥースが16万人も集まった。


リトルトゥースの人は、若林さんの著書を読んだことのある人が多くいると思う。不甲斐なさ、憂鬱、妬み、嫉み、恨み。弱肉強食で資本主義社会においては、競争に勝てていないものは苦しい生活を強いられる。リトルトゥースは若林さんのそんな勝ててない頃の経験談に惹かれリトルトゥースとなったであろう。


しかし、今のオードリー若林はどうだろうか。


完全に勝者である。テレビの司会多数、ラジオモンスターであること、東京ドームでライブを行えること、高級外車に乗っていること。


だが、ラジオやポッドキャストやnoteでの若林さんはどうだろうか。


未だに陰のオーラを放っている。


水卜アナと同じように、現在は陰陽を使い分けられるのかもしれないが、陰のオーラ、陰のコメントをしている限りはリトルトゥースはオードリー若林についていくだろう。


若林さんが陰である理由の分析としては、サトミツさんや青銅さん含めたチーム付け焼き刃が理由であると考える。若林さんを長年支えているサトミツさんや青銅さんからはまさしく陰の雰囲気がプンプン漂っている。また、春日さんも実は陰だ。若林さんは今まで通り、サトミツ、青銅、春日といった陰のメンバーに囲まれている限り、陰キャでいられる。


若林さんは陰でいるからこそ面白い。陰の集まりの東京ドームライブは面白かった。

これからも陰の王として活躍し続けて欲しい。千鳥に勝って欲しい。

 

 

 

 

 

【お笑い】M1グランプリ2022決勝 ホメホメ分析

ウエストランド優勝おめでとう‼

今回も、M1グランプリ決勝ホメホメ分析をやっていきます。

今回は、より分析っぽくするために、様々な指数を考えたので、それを当てはめて行こうと思います。

まず、笑いのための前提要素、笑いに+の要素、笑いに-の要素に分けます。この3つの場合に、それぞれ笑いのためのいくつかの条件のような要素があり、それぞれを指数とすることにします。
芸人の言葉や動きにより、それぞれの+の要素を観客が感じた場合に、観客が笑うということであり、(-状態から)+の要素が強かった時ほど観客が大きく笑うとなりますね。

今回考えた指数は、以下のものです。

笑いのための前提の指数(笑いに+) 健康、元気、観客との感覚の一致

笑いに+の指数 興味、理解しやすさ、意外性、安心感、観客の優越感、納得感、共感、感情訴え力、感情揺さぶり力

笑いに-の指数 緊張のまま、不安感、無理解(ネタの伝わらなさ)


これらを随時、興味指数50、理解指数100などと、0~100で表しながら、各芸人の決勝ネタを分析してみようと思います。笑いのための前提の指数要素については、◎○△で表そうと思います。

これらは、笑いが発生するための有名な「緊張の緩和」や「無害な逸脱」といったものとも整合性がとれるものです。

では始めます。


1、 カベポスター「大声大会」

前提の要素 健康〇 元気◎ 観客との感覚の一致〇

やましたゆうとの寸評:
松本さんが言っていたように小気味のいい漫才であり、志らくさんが言っていたようにつかみも面白く、他の審査員が言っていたように、ネタ構成が素晴らしい漫才でした。全体の構成としては、「大声大会」で、好きなもの、欲しいもの、しりとり形式で叫んだという過去を振り返ったという漫才でした。大声大会の出だしとして、小学生が、好きなものを「ポケットモンスター!」と叫んだのは、かわいげもあり、笑いにつながりやすいものでした。そのあとは、なぜかシーチキン、湯布院、ビーフンと「ン」が付く言葉で終わるものであり、最後には、後につながるユリアへの愛の告白もありました。好きなもの、欲しいもの、しりとり形式の中でそれぞれ面白いボケがあり、一貫してユリアへの愛の告白が最後にはあり、構成がとにかく素晴らしい漫才と思える内容でした。
全員でユリアの交際相手へパスをしていたというのはすごい発想でした。

笑いに+の指数

カベポスター+指数

笑いに-の指数

カベポスター-指数
※各数値は私が漫才を見て当てはめた数値です。

「大声大会」で小学生がでてくることや、言葉遊びのネタといったことから、理解しやすさや、安心感の指数が90と高い漫才であったと言えるでしょう。
マイナスの要素はあまりなかったと思われたため、すべて値10とさせていただきました。

以上、カベポスターの考察でした。


2、真空ジェシカ「シルバー人材派遣センター」

前提の要素 健康〇 元気〇 観客との感覚の一致△
(△の理由:お茶の間の高齢者世代はどう思っているかが微妙なため。)

やましたゆうとの寸評:
つかみも面白く、全体としてはブラックジョークが多く、毒舌・ブラックジョークが好きな人はもちろん、現代の世相を皮肉ったという意味では割と万人受けする王道の漫才でした。志らくさんがコメントしていたように、前年の時よりボケにも一貫性があり、技術の向上も感じられ、これからも、どんどんより面白い漫才が作られていく雰囲気を感じました。ネタの中身はやはり、ブラック小ボケの連続で、中でも「AIに仕事を奪われたシルバー人材」「どの人材も目は死んでいない、体はダメみたいに言わないで」といったところは、少し悲しくなるような気もしつつも、世相をよく捉えているというところで、笑える人と笑いにくい人とで二分したような気もします。大オチは、「年金もらいすぎて卑屈になっている腰の悪いお爺さん」と見せかけたところからの年を取り過ぎた恐ろしいお爺さんと、やはり発想が素晴らしく真空ジェシカの技術の高さを感じられました。

笑いに+の指数

真空ジェシカ+指数

笑いに-の指数

真空ジェシカ-指数
※各数値は私が漫才を見て当てはめた数値です。

世相への皮肉やブラックジョークの漫才でもあったので、多少の緊張状態は続いたものと思われます。しかし、そのためにお茶の間の興味を引き付ける効果はあったと思われますし、若い世代の人には、安心感や優越感をもたせる笑いがあったと思われます。デートでシルバー人材センターに行くところや、ラストのオチのところなど、各所に意外性のあるボケが多かったと思います。よって、意外性90他このような数値となりました。

以上、真空ジェシカの考察でした。


3、オズワルド「夢の中」

前提の要素 健康〇 元気〇 観客との感覚の一致〇

やましたゆうとの寸評:
全体を通して、恥を前面に出してきた漫才であったと言えます。ネタのつかみでは、夢の中で「昔から憧れていたアイドルと二人きりとなって好き放題できたらどうする?」と、下ネタを想像させるフレーズを使っています。下ネタはお笑いでは禁断とされることもあるように、だれもが簡単に笑いやすい要素です。そのため、ネタのつかみとして、夢の中であるという設定も踏まえ最適なつかみであったと感じました。その後もネタ全体を通して、恥を前面に出すようなボケが繰り返されました。お笑いでは「無害な逸脱」や「緊張の緩和」が基本ですが、ここでは、演者が観客には無害な恥を表しています。観客には無害な恥のため、観客は安心感や優越感を持てるので、「無害な逸脱」による「緊張の緩和」が起こり観客は笑えるという構造になっていたと言えるでしょう。他のネタや番組でも、芸人が恥をかいている場面で、私たちが笑える場合は多いですね。また、オズワルドでは、伊藤さんの特徴的な「○○だってさ~!」というフレーズは、抑揚もあり、観客が笑いやすいツッコミですね。

笑いに+の指数

オズワルド+指数
笑いに-の指数
オズワルド-指数
お笑いの要因の指数では、やはり「恥」が前面に出ていたことから、観客の安心感や優越感が大きかったと思われ、安心90他このような数値となりました。

以上、オズワルドの考察でした。


4、ロングコートダディ「マラソン世界大会」

前提の要素 健康◎ 元気◎ 観客との感覚の一致〇

やましたゆうとの寸評:
この漫才は、一言でいうと「新しい型の動き漫才×キャラ漫才」でした。
まずこのネタは、漫才の型からは外れていたのでしょうが、新しい型のような作りでありました。まず、動きのある漫才を人は笑いやすいようです。他のエンターテイメントでも、アクションがあるものには人気があるので、動きに興味をそそられるというのは人間本来のものなのでしょう。そういったことからも、今回のネタはマラソンを題材としてあり、様々な「動き」の選手たちがどんどん抜かしていくという構造はとても面白いものであったと言えるのではないでしょうか?私は面白い発想の構造だと思いました。マラソン構造の中で面白いキャラが次々と現れ、最後には「一緒に走ろうな」と言っていた選手が助けてくれるという完ぺきな流れでありました。走り方変→人込みかき分け→何の大会かわかっていない→お味噌汁持ちながらの選手…と一つ一つのキャラも世界大会だけに(?)個性豊かで、めちゃくちゃ面白いものでした。

笑いに+の指数

ロングコートダディ+指数
笑いに-の指数
ロングコートダディ-指数

お笑い要因の指数では、「キャラと動き」が前面に出ていたことから、観客の興味や安心感、意外性が大きかったと思われ、意外90他このような数値となりました。

以上、ロングコートダディの考察でした。


5、さや香「老化」

前提の要素 健康○ 元気◎ 観客との感覚の一致◎

やましたゆうとの寸評:
この漫才は、一言でいうと「王道大阪漫才」でした。
ノリ・テンポの良さ、テンションの高さ、元気さが全面に出ている漫才でした。志らくさんが言っていたように、変化球のネタの後の出番であったため、ウケづらいかとも思いきや、しっかりウケていた当たり技術の高さと場を持っていく力を持っていた証拠でしょう。また、サンド富澤さんが言っていたように、前半はボケとツッコミで、後半二人ともボケのようになっていくのも面白い漫才でした。私は関東出身のため、いまいちはまらない部分もあったのですが、関西の人には王道しゃべくり漫才というのもあり、観客との感覚・テンションの一致が高く、ウケも大きかったのでしょう。何よりも、衰えを感じたという三十代の男が「免許返納」したというツカミが最高のツカミでしたね。

笑いに+の指数

さや香+指数
笑いに-の指数
さや香-指数

全体的にテンションが高かったため、興味や注目を引き付け、感情に訴えかける力強い漫才でありました。そのため、興味、安心、感訴の指数が80となりました。

以上、さや香の考察でした。

6、男性ブランコ「音符運び」

前提の要素 健康○ 元気○ 観客との感覚の一致○

やましたゆうとの寸評:
このネタは一言でいうと、演技派不条理コント漫才です。
二人が演劇のサークルで知り合ったコンビということもあり、演技の上手いコント漫才であり、空想なのにリアルさを感じさせられましたね。「音符運び」という謎の設定で、「ただただ刃先の鋭い音符の運搬に失敗する」という仕掛けのみでここまで笑わせられてしまいました。音符を落としてしまった時の、あの一瞬のボケ(と音符)の切れ味鋭さには、私たち観客も倒されてしまいました。切られた浦井さんの倒れ方、切ってしまった平井さんの慌ててアワアワした表情が最高で、一発の力強いボケを繰り返すだけでネタをやり切ったあたり、二人の演技力が光っていましたね。音符で相手の体を切ってしまっているのに、アワアワしているだけの平井さんになぜかほっこりしてしまうのも、音符運搬の平井さんの不思議な魅力でした。

笑いに+の指数

男性ブランコ+指数

笑いに-の指数

男性ブランコ-指数
音符の運搬に失敗して、相手の身体を切ってしまうという意外性がかなり高かったため、意外性95等、このような数値となりました。

以上、男性ブランコの考察でした。


7、ダイヤモンド「居酒屋にて」

前提の要素 健康○ 元気○ 観客との感覚の一致○

やましたゆうとの寸評:
このネタは一言で言うと、普段言い表されていないことをわざわざ明言した言葉ボケ漫才でした。
本番で失敗してしまったのでしょうか?ネタの構造自体は、斬新さがあり面白いものだったのですが、審査員の富澤さんが言っていたように、つかみの部分で掴みきれなかったのかもしれないですし、テンポ等がズレていたのかもしれません。ボケの野沢さんがもう少し観客の方を見たほうが良かったのかもしれないと私は感じました。きっと決勝で上がっていたのでしょう。他の審査員の塙さんが言っていたように、かかっていたのかもしれません。観客の空気感と漫才のテンポがズレていた用にも見受けられましたね。ネタ自体はやはり面白い構造であったので、本番の緊張する空気感に流されず、観客との一体感でハマっていたらもっとウケていたのでしょう。ダイヤモンドのネタは、他のネタ番組でも構造をいじった面白い漫才があるので、今後により期待したいです!!

笑いに+の指数

ダイヤモンド+指数

笑いに-の指数

ダイヤモンド-指数
笑いに+の指数では、言葉ボケの中に納得感のあるフレーズが多くあったという点から、納得80と最も高く値を付けました。しかしながら、言葉ボケの中に理解しにくかったフレーズもあったと考えられたので、無理解(ネタの伝わらなさ)の数値も少し高めとしました。

以上、ダイヤモンドの考察でした。


8、ヨネダ2000「餅つき」

前提の要素 健康○ 元気◎ 観客との感覚の一致○

やましたゆうとの寸評:
このネタは一言で言うと、音楽と動きと表情によるコント風ネタでした。
お笑いの基本は、言葉や動きによって相手に安心感や優越感を持たせることですが、ヨネダ2000のネタは、観客に安心感や優越感を誘うようなほっこり&ふざけた世界観のネタでしたね。そのため、笑いやすいネタとなっていましたね。また、ネタの最中は、誠さんのいやらしい小技満載でした。ぺったんこをやってもらっていい?と相方に聞いた時、愛さんのお腹をぺたっと触っていたり、ボケのときの表情が、何ともいえない面白表情でありました。ダンスの動きにキレもあり、小技が光っていていやらしかったですね。
ネタは面白かったのですが、91点とウケた割に低い採点者が複数いた理由は、笑えたが、漫才の型からは大きく外れ過ぎていたためと考えられます。また、音楽·リズムに振り切り過ぎたこと、それから、ボケとツッコミというより、誠さんの1人コント状態となっていたというのも厳しい点数をつけられてしまった理由でしょう。
しかしながら、音楽と動きと表情とでとてもウケた面白いネタでした。

笑いに+の指数

ヨネダ2000+指数

笑いに-の指数

ヨネダ2000-指数
お笑いの基本通り、観客が意外性や安心感、優越感を手っ取り早く感じられるネタだったので、また、音楽や動きといった興味も引きやすいネタだったため、興味、意外性、安心感、優越感の項目を高めの値としました。また、音楽・動き・表情と小さい子にもわかりやすく感情も揺さぶりやすかったと思われたため、感情を揺さぶる力の項目も80と高めに付けました。

以上、ヨネダ2000の考察でした。


9、キュウ「全然違うもの」

前提の要素 健康○ 元気○ 観客との感覚の一致○

やましたゆうとの寸評:
このネタは、一言で言うと大喜利システムネタでした。「○○と○○の共通点は何か」を立ち位置右の清水さんが答えていくというシステムのネタでしたね。
良かった点としては、二人の表情、ピロさんの麻呂のような表情も良かったですし、清水さんのわかりやすく移り変わりが大きい表情も、ネタや感情が伝わりやすくとても良かったです。
少し残念であった点は、ネタのシステム自体は、ぴろさんのお題に対し清水さんが「○○でしょう」と答えるという、ミルクボーイの亜種のような方式で、ある意味斬新でした。しかしながら、審査員の富澤さんが言っていたように「○○でしょう」となった瞬間に笑いというよりも、観客が関心するとなってしまう構造だったのが少し残念でした。塙さんが言いていたように、「どちらも○○でしょう」に頼りすぎたという面もあるように見受けられました。このシステムならば、もう少しネタに展開やひねり、それから身体の動きがあってもよかったのかもしれません。

笑いに+の指数

キュウ+指数

笑いに-の指数

キュウ-指数
二人の表情がよかったため、安心感の項目を90と高い値を付けました。他は、いまいち会場の空気感を掴めていなかったような気もしたので、上記のような値となりました。

以上、キュウの考察でした。


10、ウエストランド「あるなしクイズ」

前提の要素 健康○ 元気◎ 観客との感覚の一致○

やましたゆうとの寸評:
このネタは、一言で言うと、あるなしクイズを装った本音吐露漫才でした。
 いや~、優勝おめでとうございます!それから、お笑いの分析をするファンをディスられてしまいました。私のこの分析・考察も「止めてくれ~」と言われてしまうものなのでしょう。
 私としては、お笑いを分析するのは面白いです。分析・考察が広がることにより、視聴者側の目も肥えて、作り手側がより面白いネタを作ろうという動機にもなると思います。また、分析してもなお、「その方向性の発想はなかなか思いつかないな!」とお笑いネタに驚かされることも何度となくあります。また、分析するからこそ、単純な下ネタや、わかっていても笑ってしまうような単純なボケをとても面白く感じられるというのもあります。このように、分析するのも面白いんです。
 私の言い訳のようにもなってしまいましたが、今回のウエストランドのネタのように、分析を逆手に取る笑いの手法はたくさんあると思いますし、私はこれからも分析を止めるつもりはありません。
 スポーツ観戦と同じで、分析してもそれを超えるような面白いものはありますし、分析されてネタの仕組みをバラされても、面白いネタをどんどん披露していってもらいたいですね。

笑いに+の指数

ウエストランド+指数

笑いに-の指数

ウエストランド-指数

ウエストランドのネタの分析がまだでした(汗)。ウエストランドのこのネタは、ネタ前の紹介に「小市民怒涛の叫び」とあったように、本音吐露の漫才でした。観客が共感できるような本音でしたし、そのような本音を大きな声で言っていることは観客の安心感や優越感に直接繋がるため、皆が頷いて爆笑できるネタでした。「よく言ってくれた!」という感想を持つような、感情を揺さぶる力も大きいネタだったと言えますね。
そのため、上記の笑いに+の指数のグラフのようにどの値もとても高い値を付けました。

以上、ウエストランドの考察でした。



※決勝の決勝は割愛とさせていただきます。

いや~、今年も面白いM1でした。
優勝したウエストランドには分析をディスられてしまいましたが、これからも面白いネタがどんどん生まれてくるよう、応援しています!

以上、M-1グランプリ2022決勝ホメホメ総評でした。

【お笑い】キングオブコント2022決勝ホメホメ総評!!

 

ビスケットブラザーズ優勝おめでとう!!

では、前回のM1グランプリ2021決勝に続き、キングオブコント2022決勝のホメホメ総評になります。


1組目:クロコップ
ネタ:あっちむいてホイ

シンプルな「あっちむいてホイ」を使用してるのが良かったー!
カードゲームのルールとのミックスというのも良かったー!
若い世代、特に男には親しみが大きい設定であり良かったー!

審査員のかまいたち山内さんが言っていた通り、世界に通用しそうなところがありますし、
YouTube等通じて、海外の学校でも流行りそうですね!

審査員の点数:460点


2組目:ネルソンズ
ネタ:結婚式

2人の男が女を取り合う設定が良かったー!
新婦の女性が「足が速い所が好き」という小学生地味たところが良かったー!
きっちり新郎の方が足が速く、しっかり幸せになろうと決意するところが良かったー!

また、演技派であり、和田まんじゅうさんがしっかり顔で魅せてくるのも凄く良かったですね。

審査員の点数:466点


3組目:かが屋
ネタ:カウンター席の男女

2人組ながら、電話で第三者を上手く登場させているところが凄く良かったー!
2人共演技派で、顔をしっかり決めていたのが良かったー!

男女の設定の中では、SMという共感できるのか共感できないのか、コンプライアンスに引っかかっるのか引っかからないのか、という隙間を突いてきたあたりも凄く良かったですね。

審査員の点数:463点


4組目:いぬ
ネタ:ジムのトレーナーと客

お笑いにキスはパンチが強過ぎて良かったー!
審査するような気持ちで見ていたのに、普通に笑ってしまったー!
ボクシングのように、キスの連打でやられてしまったー!

トレーナーと客とでのキスという設定だけで、もう面白いというネタでしたね。

審査員の点数:459点


5組目:ロングコートダディ
ネタ:料理人頂上決戦

兎さんの天然ボケキャラがめちゃくちゃ良かったー!
なんといっても、表情が良かったー!
兎さんも堂前さんも、それぞれの表情がやはり良かったー!

コントは演技派のほうがやはり決まるので、2人の表情が凄く決まっていたのが良かったですね。
兎さんは表情がやはりチャーミングですね。

審査員の点数461点

 

6組目:や団
ネタ:キャンプ場

ミステリー展開になっていたところが良かったー!
ロングサイズ伊藤さんのサイコパスのリアリティ感も良かったー!
ロバート秋山さんが言った通り、全体としてヤバい劇団のコント感が良かったー!

展開の上手さは短い小説のようで、巧妙さが良かったです。

審査員の点数:470点


7組目:コットン
ネタ:不倫の揉み消し

西村さんにありそうな「不倫」という題材が良かったー!
調査員が化粧品のニオイをよくわかるというのも良かったし、
化粧のニオイ消しのため、ベッドには消臭剤を時間をかけてたくさん掛けていたところも特に良かったー!

コントに大切である、キャラへの入り込みも、2人とも良かったですね。

審査員の点数:470点


8組目:ビスケットブラザーズ
ネタ:野犬に襲われる

こち亀の○○デカを思い起こさせる原田さんのキャラが良かったー!
野犬を倒す「キラキラリン」が印象に残り良かったー!
2人の動きが揃っていたところもかなり良かったー!

小峠さんが言っていたとおり、出オチかと思いきや展開がたくさんあって面白かったですね。

審査員の点数:481点


9組目:ニッポンの社長
ネタ:ヒーロー候補と博士

まず、エヴァンゲリオンを思わす設定が良かったー!
明暗がしっかり切り替わっているのも良かったー!
最後何が起きたのかわからない間に、いきなり暗転になったのも良かったー!

個人的には、少年が中学生設定かと思いきや17歳という設定も面白かったです。

審査員の点数:455点


10組目:最高の人間
ネタ:テーマパークのスタッフ


男女コンビならではの、女性のテーマパークキャストがしっかりはまっていて良かったー!
若干恐怖が多めなのも良かったー!
設定や展開が巧妙なのも良かったー!

若干恐怖要素が多かった気がするので、恐怖要素をどれくらい感じるかで、好みやウケ具合は変わって来そうではありましたね。

審査員の点数:462点


◎決勝の決勝

 

1組目:や団
ネタ:雨降りの日

ロングサイズ伊藤さんは、サイコキャラが似合ってて良かったー!
や団は、2人がサイコ役が似合っていて面白いですね。

審査員の点数:473点


2組目:コットン
ネタ:お見合い

たばこ好きの女性キャラが良かったー!
コットンは男女ネタが得意でハマっていますね。

審査員の点数:474点


3組目:ビスケットブラザーズ
ネタ:男友達紹介

やはりキャラコントが良かったー!
ビスケットブラザーズはオカマキャラが合ってるようですね。

審査員の点数:482点


やはり今年もどの組も面白かったー!
個人的には、いぬのネタが、キスで笑わせてくる一発のパンチが強く、一番笑えて面白かったです。
しかしながら、どの組も斬新性がたくさんあり面白く、また、より面白いネタがどんどん産まれることを期待します!!

 

【お笑い】緊張を緩和し笑わせるための「笑わせる刺激」 ~ボケ・ツッコミ、フリ・オチに要素を当てはめて~  

 

緊張を緩和し笑わせる方法

⇨緊張を緩和させるため、「笑わせる刺激」を伝えること。

「笑わせる刺激」とは、
「相手がその場では気づいていないであろう、気づかされると意外性や納得感があり、かつ安心感や優越感を感じられるような言葉や動き」
という刺激であり、この刺激をボケ・ツッコミ等に入れてあるものが芸人のネタである。

この、「笑わせる刺激」を相手に伝えることにより、相手の緊張を緩和し、笑わせられる。その際に、伝える側は相手に安心感を持ってもらえる伝え手や伝え方でないと、相手の緊張感・不安感が消えず相手は笑えない。そのため、安心感を与えるような伝え手・伝え方である必要がある。

また、緊張が緩和するというのは、
人の身体では、交感神経優位な状態から副交感神経優位な状態になるということです。

緊張を緩和する笑いの作り方

笑わせる側は、笑いを届けるために、場面に合わせこの「笑わせる刺激」をあらかじめ作り準備しておくということです。

刺激を受けた相手が「安心感や優越感、驚き」を持つ「笑わせる刺激」を作りましょう。

※目指す状態としては、

普通の状態や不安な状態の相手(緊張状態)
 ↓
 ↓「笑わせる刺激」を与える
 ↓
安心感や優越感が増えた状態の相手(緩和状態)

にするという、相手の「緊張が緩和」=「笑いの発生」にするということです。

ボケとツッコミを使い「笑わせる刺激」を作る方法

【前半部分】
「相手がその場では気づいていないであろう意外性」(①)
をボケの段階に仕込み、

【後半部分】
「納得感があり、かつ安心感や優越感を感じられるような言葉や動き」(②)
をツッコミの段階に仕込んで、

【前後半合体】
「相手がその場では気づいていないであろう意外性と納得感があり、かつ安心感や優越感を感じられるような言葉や動き」(①+②)の「笑わせる刺激」のセットを作ります。

これをボケとツッコミに仕込むには、

【ボケ】(前半部分)
あえて緊張感やズレを感じさせる「相手がその場では気づいていないであろう意外性」(①)を持つ言葉や動きを先に提示    
     ↓
【ツッコミ】(後半部分)
ボケによるズレに対し「納得感があり、かつ安心感や優越感を感じられるような言葉や動き」(②)を感じさせるよう、ズレを修正するフレーズや動きの追加

をすることで、「笑わせる刺激」(①+②)の入った、ボケ+ツッコミのセットとなります。

フリとオチという言葉に当てはめると

【フリ】(前半部分)
「相手がその場では気づいていないであろう意外性」(①)を表すための設定
     ↓
【オチ】(後半部分)
「納得感があり、かつ安心感や優越感を感じられるような言葉や動き」(②)を感じさせるよう、フレーズや動きの追加で完結

というフリ+オチのセットを作るということです。

漫才やコント、フリートークに当てはめると

漫才やコント、フリートークというお笑いの各形式に
「笑わせる刺激」が入り込んでいるということです。

話や動きの展開の構造上に、「笑わせる刺激」(ボケ・ツッコミ・フリ・オチによるセット)を含んだ言葉や動きを肉付けすることにより、漫才やコント、フリートークが完成されますね。

漫才やコント、フリートークでは、芸人のネタでの多くの場合、話や動きの構造上にフリやボケや伏線をいくつも仕込んでおき、適宜ツッコむことや伏線を回収し、最後にオチをつけるという方法で、それぞれの展開が作られていますね。

話の展開の組み合わせや「笑わせる刺激」の入れ込みを工夫することで、新しいものが作れそうですね。

相手が思い込む流れを気持ちよく裏切ることや、普段は気づいていないことを鋭く突くような言葉や動きの展開は、観る者を喜ばせる笑いのコンテンツとなりますね。

参考文献:

https://kansai-u.repo.nii.ac.jp/index.php?action=repository_view_main_item_detail&item_id=18621&item_no=1&page_id=13&block_id=21

 

【お笑い】大喜利の回答作成のパターン

 


この記事では、大喜利での上手な回答作成のパターンを必要な要素を踏まえて説明します。この記事に出てくるパターンを活用することにより、大喜利の回答を作る参考になればと思います。

大喜利とは:様々なお題に対し、回答者が面白い回答を述べていくこと。

大喜利の回答作成には、お題に沿って、回答により相手が笑えるよう「笑わせる刺激」の条件を満たす言葉や動きを含んだ回答を、その場で回答するのが適当だと考えております。言い換えると、笑える視点を回答するということでもあります。

ここで、「笑わせる刺激」とは、次のようなものです。

「笑わせる刺激」=「相手がその場では気づいていないが、気づかされると、意外性や納得感があり、相手が安心感や優越感を感じられるような言葉や動き」

この「意外性や納得感、相手が安心感や優越感を感じられること」という要素が、笑えるための要素であります。

笑いが発生するための「緊張の緩和理論」に当てはめると、この「笑わせる刺激」が相手に伝わったときに、相手の緊張が緩和し笑いが発生するということです。

それでは、大喜利の回答方法について述べていきます。

まず、大喜利の回答の面白さは、

・意外性や納得感が大きい回答を作れるか。
・相手や世間の意表を鋭く突いた視点であるか。
・回答者の語彙や経験や知識量、見せ方・伝え方の工夫。

により面白さ、上手さが変わってきます。

相手を笑わせるような視点を持つ大喜利の回答としては、お題のどこに注意を向け、どう回答するか、いくつかの選択肢があります。

注意を向ける視点の選択肢は、

お題に表された

・全体/部分
・人/物
・感情/事情
・背景/設定

といった要素から、相手もイメージするであろう視点やそれを一見裏切るような視点から、

・要素や構造に共通点がある他の事象と重ね合わせた観点から回答する。
・相手(観客や世間)も指摘したいが、上手く言語化できていないものを言語化して回答する。
・全体や一部を誇張して指摘し、回答する。
・通常の流れ(常識)と異なることを示し回答する。
・前の回答者と重ね合わせる/前の回答をフリに使うように回答する。

といった回答の仕方が頻出パターンです。

例えば、物に人の感情があるように回答したり、お題に意外な背景があったというようなことを示す回答をします。

この、お題に対する回答作成は、お題から連想されるイメージと自分の中にある語彙や知識を上記パターンに沿って組み合わせて作るという作成方法になります。

この時に、次の条件をしっかり意識しながら回答を作るのが重要です。

回答の作成時の要素として満たす必要がある条件

・お題の特徴を利用すること。
・「笑わせる刺激」の要素を満たしていること。
・相手が回答を理解できるか、理解できないならばそのシュールさそのものを楽しめる回答にすること。

大喜利の代表的な番組である『IPPONグランプリ』等でも、面白い回答はほとんどが上記の条件を満たしています。

また、お題の

・全体/部分
・人/物
・感情/事情
・背景/設定

といった観点から、相手(観客)はどこを気にしているかを考えつつ回答作成することも重要ですね。

回答の答えの出し方

出来た回答を答える時には、見せ方・伝え方を工夫する必要があります。また、相手(観客)がつまらないと感じないようには、回答内容にしっかりと意外性や納得感が含まれているかに特に注意して回答することです。

見せ方・伝え方としては、

・相手(観客)がどの程度理解できるか。
・回答のテンポはどうか。
・前の回答とのバランスはどうか。

といったことに気をつけ回答します。
※面白いと思った内容でも、相手の理解が追いつかない回答だと笑いが起こりません。

以上のように、「笑わせる刺激」を含んだ鋭い視点を持つ回答を伝わりやすく回答することが、大喜利でウケる面白い回答となっています。

実際に、大喜利番組での面白い回答を見てみると、私のこの方法によく当てはまっていることが多いのを実感してもらえると思います。回答の仕方はこの方法で行えると思いますが、実際に大喜利の時にその場ですぐに答えるには、やはり慣れや経験、視点や語彙・知識の豊富さといったことが必要ですね。

大喜利の上手い芸人は、経験値が高く、職人芸を行っていることがわかりますね。

私のこの記事を参考にし、ぜひあなたも大喜利の回答作成を楽しんでください!!

読んで頂きありがとうございました。