お笑いの分析・考察(by やましたゆうと)

お笑いの技術考。事務所無所属。お問合わせ:yamashitayuto.octopus@gmail.com

【お笑い】フジテレビ選挙特番のお笑い分析

今回の衆議院選挙、フジテレビの選挙特番「Live選挙サンデー」が面白かった。

まじめな選挙開票ライブ番組としても面白かったが、VTRでの議員候補者の紹介が、候補者への皮肉・風刺をしていて「政治家への風刺」という典型的な世界共通の「お笑い」をやっていたのだ。

今回の特番のパネラーは

現役の超一流皮肉屋古市憲寿
論破型政治系ラガーマン橋下徹
フジテレビを代表する秀逸な解説者反町理氏
選挙をウォッチする若い女性代表役の井上咲楽

の4人であったが、きちんとこの4人が議員候補者との中継で、候補者に適切な政治質問を切り込んでいて、選挙番組としてもちろん楽しめた。

だが、私が気になったのは、中継以外の候補者紹介のVTRだ。

他局の特番が、丁寧に候補者を紹介したり、池上彰氏が政治の構造を解説したりしているなか、フジテレビでは、VTRの中身がほとんど候補者への皮肉・風刺であった。これはやはりバラエティのフジテレビであり、国会議員を選ぶ選挙さえも面白くしていて、フジテレビのスローガン「楽しくなければテレビじゃないじゃん!」を表していた。

TBSの特番では、時事漫才が得意な太田光氏がパネラーであったが、候補者への質問で尺を計り損なってしまい重要な政治家からの回答が切れてしまっていたりと、残念ながら今回は実力を発揮できていないようであったが、フジではそういったこともなかった。

パネラーの候補者への質問の際、橋下氏には、かつての天敵辻元清美氏との中継中に辻元氏からの突然の告白もあり、場が和んだし、かつての争いを見ていた人からすると、なんでやねん!とキレイにツッコめる場面もあった。また、不遜な態度が見えるような候補者には、橋下氏や古市氏が切り込み、視聴者が候補者の表情の歪みを楽しむという構造であった。

個人的には、井上咲楽氏の眉毛の太さもずっと気になったし、反町氏もおじさんラガーマンが座っているように見えていた。

やはり、国会議員を選ぶ選挙も面白く放送していて、
フジテレビはスローガン「楽しくなければテレビじゃないじゃん!」を体現していた!