お笑いの分析・考察(by やましたゆうと)

お笑いの技術考。事務所無所属。お問合わせ:yamashitayuto.octopus@gmail.com

【お笑い】松本人志のお笑い分析

こんにちは。

今日はダウンタウン松本人志さんについて考えてみようと思います。

現在も活躍中の、芸歴の長い松本さんなので全てを網羅することは当然できないですが、できるだけ本質が見えるように書きました。

松本人志さんは、1982年に浜田雅功さんとダウンタウンを結成。吉本NSCの一期生です。

代表番組としては、4時ですよーだに始まり、ごっつええ感じ、ガキ使、HEY!HEY!HEY!、すべらない話、ドキュメンタル等、様々な高視聴率番組に出演・企画してきました。

また、番組出演だけでなく、著書の『遺書』『松本』もそれぞれベストセラーになるなど、とても人気と実力のある芸人さんですね。

私が観察している限りでは、著書が売れた芸人の人は、若林さんや有吉さんなどの中堅の人も含め、後々司会等で長く活躍する傾向にあると考えられます。

また、松本さんの面白さについては、水曜日のダウンタウンのプロデューサーの藤井健太郎氏が著書で述べていましたが、「一発で確実に落とす力が圧倒的にある」という見立てに私も同意します。

そもそもセンスがあり、様々なお笑いの経験を積んできた松本さんですから、圧倒的に返しが的確なわけです。一般の会社の人も、役員等50代の人が圧倒的に多く、やはりこれも圧倒的に適切な判断が出来るからでしょう。

バラエティ番組のフォーマットや定石をたくさん生み出してきた彼だからこそのフロンティアを走っている面白さというのは、他の芸人の追随を許さないものなのだろう。

松本さんが実験したものとして、怒りからの笑い、海外での笑い、喋りで泣かす、一人ごっつ、笑ってはいけない、動きを封じる、巨大化、映画で笑わす、構図で笑わす、素人で笑わす、など様々なシーンを実験している。

お笑いの技術面から見てみると(もちろんどの技も繰り出しているが)、

お笑い理論の「緊張と緩和」は、年末恒例になったガキ使「笑ってはいけない」シリーズで常に具現化されている。

意外性と納得感」から来る笑いという面でも、松本さんの番組へのツッコミやコメントは、多くの人に的確だと感じられるものが多い。

また、オノマトペを多用する表現が多く、これは話がわかりやすくなる効果と女性受けがよくなる効果を持ち合わせている。

このように、ざっと述べただけでもたくさん面白いとわかる点があり、松本さんの凄さがわかりますね。

しかしながら、一番の本質的なところは、「本人が小さい頃から笑い・笑わせることをとても好き」というところにあると考えます。

松本さん本人も時折テレビで言っていますが、「面白い人にはゲラが多い」と言っているように、「笑ってはいけない」シリーズでも松本さんが一番笑っているし、根っから笑いが好きだし、笑いに対して人一倍敏感なのだと思います。

ウッチャンナンチャンと違い、ブラックな笑いなど男性受けの方が多いと言われている一面もあるようですが、私は今の松本さんが好きだ。

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遺書

遺書

  • 作者:松本 人志
  • 発売日: 1994/09/01
  • メディア: 新書